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一般社団法人生命保険協会(ページ2)

都道府県ごとに行われていた申請業務の一本化で業務が効率化し、セキュリティも強化

前述のように、電子申請システムの活用に合わせて、生命保険業界の募集人登録の届出フローは大きく変わりました。これは、電子申請システムがきっかけとなり、業界全体が、その効果を最大化できるように取り組んだ成果といえるでしょう。実際に、そのメリットは非常に大きかったと、小峰氏は次のように説明します。

「もともと、各社支社・協会事務室単位で行っていた業務を本社に集約したことで、各生命保険会社の本社および生命保険協会本部の仕事は増えます。しかし、各支社の担当者が当協会の事務室に出向いて行っていた作業はゼロになりましたので、業界としてのトータルの業務量および業務コストは削減されました。さらに、各生命保険会社本社と当協会に業務が集約化されたため、法令の変更時など、統一した対応が必要なときも、情報連携しやすいというメリットも生まれました」(小峰氏)

また、電子申請システムの利用にともなう申請業務の集約化は、情報セキュリティの観点でも意義があったと、小峰氏は次のように続けます。

「電子申請システムの活用を開始した2005年以降も、情報セキュリティは年々厳しくなっています。それ以前から業界内の電子化を進めてはいましたが、フロッピーディスクのデータを、暗号化されているとはいえ、持ち歩く場合もありました。しかし、電子申請システムの利用開始とともに処理が生保各社本社と協会本部間での伝送に集約され、媒体を介することがなくなり、搬送等のリスクがなくなったことは、大きなメリットだと思います」(小峰氏)

電子申請システムの活用をきっかけとした業務効率化やペーパーレス化の実現

現在、生命保険協会の募集人登録の申請・届出業務において、紙が必要になるのは、収入印紙による登録手数料および登録免許税の納付時、および登録等の代理申請を行う保険会社の支社届出時だけです。それ以外で紙を使用する場面はありません。

「以前は、登録申請にあたって登録申請書の他に代理申請書などの添付書類が数多く必要でした。しかも、それを各都道府県の協会事務室で各社の処理ごとに出力していましたので、紙の使用量は相当なものでした。しかし、電子申請システムの導入後はほぼ手数料等納付時の用紙だけになりましたので、大幅なペーパーレス化を実現できました」(小峰氏)

生命保険協会の電子申請システムの活用は、同様の業界団体にとって大いに参考になるでしょう。また、一般の企業、特に全国に拠点を持ち、各拠点で申請処理を行っている企業にとっても、電子申請システムの活用をきっかけに申請業務フローを見直し、大幅な効率化とペーパーレス化を実現した同協会の取り組みは、大いに参考になるのではないでしょうか。

(このインタビューは、2014年2月に実施したものです。)